「そろそろダイエットしないと…」
そんなふうに思うことは、誰でもありすぎて、当たり前に思っていませんか。
40代・50代になると、
- 健康診断の結果を見て気になった
- 昔の服がきつくなった
- 写真に写った自分に驚いた
- 疲れやすくなった
- 動くことが少しおっくうになった
そんな変化をきっかけに、「少し見直したほうがいいのかもしれない」と感じるものです。
一方で、体重が増えていてもあまり気にしない方もいます。
逆に、数字としてはそれほど増えていなくても、「もっと痩せたい」と感じる方もいます。
では、人はなぜダイエットをしたくなるのでしょうか。
そして、そもそも「痩せる」とは何を意味するのでしょうか。
ダイエットという言葉はよく使われますが、意外とその意味を整理しないまま始めてしまうことも少なくありません。
今日は少し立ち止まって、ここから考えてみたいと思います。
人はなぜダイエットしたくなるのでしょうか
ダイエットのきっかけは、前述の通り、本当に人それぞれです。
たとえば、
- 見た目が気になった
- 健康診断で注意された
- 血圧や血糖値が気になった
- 階段で息が切れるようになった
- 写真を見て印象が変わった
- 家族に「少し増えた?」と言われた
- 将来の健康が心配になった
こうしたきっかけは珍しくありません。
つまり、人がダイエットを考える理由は、単に「体重が増えたから」とは限らないのです。

私の場合は、病気になってステロイドを服用し、顔がパンパンになっていたのですが、「これは薬のせいだ。すぐにもどる」と思っていました。ところが、ステロイドが減っても太めの身体は変わりませんでした。そこでやっと、太ったという認識をしました。知ってはいても、どういう状況か解るまで時間がかかりました。
実際、どれくらいの人が体重を気にしているのでしょうか
日本では、健康への関心は年齢とともに高まりやすい傾向があります。
厚生労働省の国民健康・栄養調査では、40代・50代になると、肥満(BMI25以上)の割合が高くなる一方で、健康診断や生活習慣病への意識も高まる傾向が見られます。
BMIとは、体重 (kg) ÷ 身長 (m) ÷ 身長 (m)で計算される肥満度を表す国際的な体格指数です。25以上から「肥満」と判定され、数字が大きくなるほど生活習慣病のリスクが高まります。
一方で、体型に対する感じ方は数字だけでは決まりません。
実際には、
- BMIが標準でも「太っている」と感じる
- BMIが高くても「まだ大丈夫」と感じる
ことがあります。
つまり、
人が「痩せたい」と思う背景には、体重計の数字だけでは説明できないものがある
ということです。
太っていても気にしない人、痩せていても痩せたい人がいるのはなぜでしょうか
ここは少し面白いところです。
同じような体型でも、
「気になる」
「気にならない」
は人によってかなり違います。
理由としては、
- 自分の価値観
- 周囲の反応
- 若い頃との比較
- 仕事や生活スタイル
- 健康への関心
- 見た目に対する優先度
などが考えられます。
たとえば、
「階段を普通に上れるし困っていない」
という方もいれば、
「見た目より、疲れやすくなったのが気になる」
という方もいます。
また、
「見た目を整えたい」
という気持ちがきっかけになることもあります。
これは良い・悪いではありません。
ただ、
“なぜ自分は痩せたいのか”を知ることは、とても大切です。
理由があいまいなままだと、ダイエットは続きにくいからです。
そもそも「痩せる」とは何でしょうか
ここが一番大事かもしれません。
多くの方は、「痩せる=体重が減る」と考えます。
もちろん、それも一つの見方です。
でも本当にそうでしょうか。
たとえば、
- 食事を極端に減らして体重が減った
- 体調を崩して体重が減った
- 水分が減って一時的に軽くなった
これを「理想的な変化」、とは言いにくいですよね。
一方で、体重はそれほど変わらなくても、
- 動きやすくなった
- 疲れにくくなった
- 服がゆるくなった
- 姿勢が変わった
という変化もあります。
つまり、
体重が減ることと、“身体が良い方向に変わること”は同じではありません。
40代・50代では、数字だけを追うことが危険なこともあります
若い頃は、「とにかく減らせばいい」で何とかなることもあったかもしれません。
でも40代・50代では少し話が変わります。
なぜなら、筋肉量が少しずつ変化しやすくなるからです。
筋肉は、動きやすさや姿勢、代謝(エネルギーを使う力)などにも関係しています。
もし、食事だけを極端に減らして筋肉まで減ってしまうと、
- 疲れやすい
- 動くのがおっくう
- リバウンドしやすい
という流れになりやすくなります。
高齢になると、サルコペニア(筋肉量や筋力の低下)やフレイル(心身の弱り)などが問題になりますが、その入り口はもっと早い時期から意識してよい視点です。
何をもって「ダイエットした」と言えるのでしょうか
ここで少し考え方を変えてみます。
ダイエットというと、
- 何kg減
- 何日で
- ビフォーアフター
が注目されがちです。
でも、本来はもっと広く考えてよいと思います。
たとえば、
- 食べ方を見直した
- 夜更かしを減らした
- 少し歩くようになった
- 自分の体調を観察するようになった
- 間食を見直した
これも立派な変化です。
生活を整える行動を始めた時点で、もうダイエットは始まっていると考えても良いでしょう。
方法を探す前に、自分にとってのダイエットの意味を知る
ここまで読むと、「では何をすればいいの?」と思うかもしれません。
でも、その前に、なぜ自分は変えたいのかを整理しておくと、選ぶ方法が変わります。
たとえば、
健康のためなら
→ 続けやすさが大切
見た目のためなら
→ 目標設定が大切
疲れやすさ改善なら
→ 体重以外を見る必要がある
というように。
ここから、少しずつ見直していきましょう
このシリーズでは、これまでの記事で
- 食事
- 運動
- 体質や個人差
について、もう少し具体的に整理しています。
ダイエットは、価値観や方法を1つ選ぶことではなく、自分の問題点に合う方法を見つけていくことです。
【参考として】
・ 体重や体脂肪のなりやすさには、生活習慣だけでなく遺伝的な影響もあることが示されています。(Maes HH, Neale MC, Eaves LJ. Genetic and environmental factors in relative body weight and human adiposity. Behavior Genetics. 1997.)
・ 厚生労働省の国民健康・栄養調査では、日本の中高年で肥満や生活習慣病への関心が高いことが示されています。
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