病気や老化によって歩行が難しくなると、杖を使ってはどうかと多くの人が思いつく。
しかし、杖がどうしても合わない場合も、実は多い。理由としては大きく分けてふたつ。
一つ目は、歩行能力や歩き方などに合わない、という身体上のこと。
そして二つ目は、どうしても使いたくない!、という気持ちの問題。
前者の場合、他の手段を検討するか杖を使う練習を試みるだろう。
しかし、後者のどうしても使いたくない!場合はどうだろう。
この場合、こちらが、「え、何でだろう?この人はどうして杖を使いたくないの!?」ということは珍しく、
大抵は、めんどくさい、邪魔くさい、そんなに必要ではない、である。
そして、なんといっても、恰好が悪い!そう思われるようだ。
私が担当させていただいている方の中にも、そういう個性的な方がいらっしゃった。
その方はどうしたかというと、シンプルに、一生もののお気に入りの杖を見つけた。
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成瀬竹彦さん(82・仮名)ほどの美意識をもった利用者さんには、なかなかお会いすることが無い。
美意識といっても、物質的なことや習慣としてのことだけではない。
もちろん、一見簡素だけど有名な小説家が使っていたという木の椅子が玄関にさりげなく置いてあったり、
季節や天気に応じていつも違うクラシックのレコードが流れていたり、
職業画家として作品を創作していた頃の道具が毎日磨いてならべられていたり、
趣味のパズルは、完成図の絵柄やピーズの裏面をみない、と決めていたり……
といった、解りやすい意識の高さも際立っている。
しかし、それだけではなく、いまだに凡人の私には到底真似のできない美意識があり、それは、
『人が心を込めて作ったものを使う』
『多くの人と同じものは絶対に使わない』
といったことであった。
そんな成瀬さんが脳梗塞になったのは、庭のお手入れを長時間行っていた時であった。
救急搬送された成瀬さんは、リハビリテーション病棟での3か月間の入院を経て、歩行は‟ぎりぎり”見守りレベルで帰宅された。
‟ぎりぎり”、というのは、病棟内や病院周囲の比較的難易度の低い通路でしか練習できなかったからである。
家に帰って来ると、やはりふらつく場面が多く、実際に、公園で1回、玄関の前で2回転倒してしまった。
成瀬さんは、軽い左片麻痺であった。足首までうごくものの動きが少しぎこちない、という状態である。
杖の使い方は、最初からお上手であった。
しかし、成瀬さんは、病院で「買わされた」という杖を使おうとはしなかった。
やはり、格好が悪い!のだという。
そんな成瀬さんが『ステッキのチャップリン』に出会ったのは、とても偶然だった。
日本橋駅の地下通路を、両手に杖を持ったタキシードの男性が、闊歩しているのを見かけたのだ。
見たことのない、コナン・ドイルの小説に出てきそうなニュアンスのある杖だった
手元純銀製L型/黒檀(ツヤ無/黒) ステッキ専門店チャップリン 価格:297000円 |
なにかの式の帰りかなにかなのだろうか。
親戚か、娘か、息子か、わからないけど若い男性と女性が二人、助さん格さんのごとく左右に寄り添いながら歩いている。
なんて粋なんだろう!
思わず追いかけて、その杖はどうやったら手に入るのかをたずねたのだそうだ。
ステッキ専門店 「ステッキのチャップリン」、は我々の間では、とても有名であった。
高級だが、一生ものの品となる確率が高いからだ。
「ステッキのチャップリン」の杖は、歩行補助具、というよりも、ファッションであり家具であった。
ステッキ専門店 「ステッキのチャップリン」楽天市場店喜劇王チャーリー・チャップリンの長女Josephin Chaplin 氏とライセンス契約 [安いだけが良いモノではない][使う人を敬う気持ちで開発した品は、必ず評価され、誇りを持って使用される]という信念に基づいて、価格だけの消費者に安易に妥協せず、あくまでもクオリティーの高い商品を制作。 フランス ファイエ社日本総輸入元 英国 リバティーファブリック社とライセンス契約 職人の手工品、画家(絵師)による手描き作品、漆工芸家と金細工職人のコラボレーションによる金蒔絵作品の特注承ります。 ステッキも洋服と同じように、気楽にTPOに合わせてお選び下さい。 “ご使用者の方は、体型、目的、好み、予算、そして今の仕事やお立場等々、 多岐にわたっています。” あなた様の一本のステッキを特定する事は困難ですが、約1500種類のステッキからフィット感を持って頂けそうなジャンルへご案内致します。
ステッキ専門店 「ステッキのチャップリン」
私は、すぐに成瀬さんに一つのおすすめ商品を紹介した。杖をバッグにしまって運ぶことがある成瀬さんに丁度良い。
価格:18150円 |
「ステッキのチャップリン」の商品は、もちろん、すべて高品質であるが、上のような折りたたみ杖はガチャガチャ音もせず、なんと、長さが調整できるものがある。
折りたたみ・長さ無段階調整ステッキ店舗に行くと、店員さんが詳しく説明してくれる。
その場で直接杖のお試しができる上、杖ゴムの部分の交換などの相談も簡単。
現在、大丸東京店が改装中とのことで、以下はヒルトン東京店。
〒160-0023 東京都新宿区西新宿6-6-2 ホテル ヒルトン東京地下1階エレベーター前 |
営業時間 : 10:30~18:30 |
定休日 : 無休(1月1日のみ休み) |
T E L : 03-3344-5488 |
●地下鉄丸の内線西新宿駅より 連絡通路利用、徒歩2分(C8出口) ●地下鉄大江戸線都庁前駅より 連絡通路利用、徒歩5分(C8出口) |